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アロマテラピーとイギリス式アロマ・フランス式アロマ

アロマテラピーとイギリス式アロマ・フランス式アロマ

おうち時間の増加に伴い、『アロマ』に注目が集まっています。
日本ではアロマと言えば、「癒やし」や「リラックス効果」を思い浮かべる方も多いと思いますが、
西洋ではアロマテラピーは伝統医療として長い歴史を持っています。
補完医療や代替医療として技術が確立された、その「アロマテラピー」の歴史や香りの効果の理由、イギリス式アロマとフランス式アロマの比較について今回ご紹介していきます。

アロマテラピーとは

アロマテラピーとは、植物から作られる精油(エッセンシャルオイル)を使用して、心身の病気を回復する自然療法のことをいいます。
伝統医療として古くから西洋社会で活用され、その技術や知識は専門性高く研究されています。

フランスなどでは、精油は薬局・ドラッグストアで取り扱われ、薬剤師が症状に合わせてカウンセリングし最適な精油をアドバイスします。カプセルに入れて飲んだり、座薬に入れたりなど、まさしく医薬品の代わりとして使われているのです。

香りと人類の歴史

古代エジプト時代のパピルス画
植物が持つ力は、古くから人々を惹きつけてきました。
その歴史は、炎を扱い、人間が知恵を持ったころからです。
炎を使い木々を燃やした人類は、ある種の木や草(ハーブ)を燃やすと良い香りがすることを発見します。
これらの木や草は特別視され、古代エジプトでは神から授けられた特別な草として、神に仕えるものだけが使えるものとされました。
ミイラづくりにはフランキンセンスとミルラが使われています。
古代エジプトのパピルスの文書には約700種類のハーブが記されています。

キリスト生誕の際の逸話にも精油が深く関わっています。
イエス・キリストが誕生したとき、東方三賢人が星に導かれ訪れます。
その際にイエスに捧げたものが黄金・没薬(もつやく)・乳香です。
没薬とはミルラ、乳香とはフランキンセンスのことです。

特別な香りを持つ植物は神への捧げ物、特別な力を持つものとして大切に扱われてきました。

薬草療法そしてアロマテラピーへ

三大古代医師
医学の父ヒポクラテスは植物を「薬草」として使うことを提唱しました。
この症状にはこのハーブが効果がある、と薬400種類のハーブ処方を記しています。
これが薬草療法(薬草学)の始まりです。
10世紀になるとイブン・シーナが精油を抽出する水蒸気蒸留法を発見しました。

薬草療法は、植物を煮出し、水に溶けた成分または植物自体を飲食して体内に吸収します。
一方、アロマテラピーは植物の中にある方向成分を使用します。
水蒸気蒸留法などによって、水に溶けない親油性の成分を抽出し、呼吸や経皮吸収によって体内に取り込みます。
芳香成分が凝縮されているので、薬草療法に比べて作業が強くなり、より直接的・効率的に体内で効果を発揮します。

なぜ植物の香りが効果を持つのか

なぜ植物の香りが私たち人間の体に効果をもたらすのでしょうか。

植物は人間など動物のように動くことはできません。
根を生やしたその場で、自分たちが生き残るため、そして子孫を残していくために今いる環境に適応していかねばなりません。
熱帯地方で育つ植物は、高温多湿の中で多くの微生物、感染、虫などから身を守ることが必要です。
そのため、虫が嫌う成分を作り出したり、微生物からの感染を防ぐ抗感染力のある成分を作り出します。
また、受粉を虫にしてもらうためにある種の虫の好む香りを作り出して虫を寄せ付けたりするのです。

このように、自身が生き延びるために必要な成分を光合成によって作りだしたもの、それが植物の成分「精油」なのです。

人間も本来は植物と同じく自然の中で生きてきたのですから、大自然で生き延びてきた植物の成分が私たちにも作用するのはごく自然なことと考えられます。
精油は植物から100%抽出した混じりけのない成分を示し、エッセンシャルオイルとも言われています。
化学的に作った香りや、人工物を混ぜ込んだものは精油とは言わないので注意が必要です。

フランス式アロマとイギリス式アロマ

イギリス式アロマとフランス式アロマ比較
日本ではアロマテラピーは2種類に呼び分けられています。
「イギリス式」と「フランス式」です。

世界中に広がったイギリス式アロマは、一般の誰もが楽しく生活に取り入れられるように薄めて使われ、エステティックやリラクゼーションとして広まりました。
今の日本人の多くが知っているのはこの「イギリス式アロマ」です。
香りを楽しむことが目的であり、キャリーオイルで1%以下に希釈してマッサージするなど低濃度で使用することが前提です。

一方「アロマテラピー」という言葉が生まれたフランスでは、自然療法の薬として薬局などで販売されています。
日本人が漢方薬を選択するのと同様の位置づけです。
治療・医療の目的として使われ、香るだけでなく、飲んだり塗ったりすることでも使用されています。
香りの好き嫌いで選ぶのではなく、芳香物質の薬理効果が重視されて用いられます。
濃度は条件・目的により様々ですが、効果を最大限に引き出すため原液(100%)で用いられることが多くあります。
このようなメディカルアロマとしての使用は、世界中に広まっておりドイツやアメリカでも補完・代替医療としての取り入れが進んでいます。

今後日本でのフランス式アロマの広がり

日本でのアロマの広がりは、当初はエステティックやリラクゼーション、つまりイギリス式アロマテラピーがメインでした。
1990年代からは医療従事者によって医療分野での研究が進み、治療として活用する病院や医療施設も増加し、大学病院やクリニックなどでアロマテラピー外来が増えてきています。

認知症や睡眠トラブルにおける研究や発表にともない、フランス式アロマの広がりに大きな変化が起きています。
今後は、フランス式アロマテラピーを多くの方に正しく理解していただき、普及へと繋がることが期待されています。

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