私たちの体中を巡っている血液。赤血球と白血球という名前は聞いたことがあると思います。
赤血球は体中に酸素を届けることは多くの方が知るところですが、
では、白血球は何をするものでしょうか。免疫と大きく関係する白血球について知っていきましょう。
免疫の砦「白血球」
免疫の中でも、生まれつき体に備わっていて、病原体が体に入るとすぐに働く免疫細胞を「自然免疫」と呼びます。
この自然免疫の中でも要の一つとなるのが「白血球」です。
血液の中で、白血球のしめる割合は1%未満ですが、敵と戦えるのは白血球だけです。
白血球にはたくさん種類があります。約50〜60%を占めるのが好中球。その他好酸球、好塩基球、リンパ球、単球。
それぞれに役割があり、チームでウイルスたちと戦っています。
今回は白血球のなかでもリーダー的役割を持つ好中球について解説します。
好中球とは
好中球は血管の壁をすり抜けて、体の中を自由に移動する「遊走」ができます。これができる細胞を「遊走細胞」と呼びます。病原体のいる場所なら、どこでも駆けつけることができるのです。
さらに、炎症を起こしているところに素早く行けるように、血管の内側の壁にくっつくこともできます。
好中球は、細菌などに反応する「レセプター」を持っています。レセプターの反応を元に、体の中を遊走します。
好中球が減ると
敵と戦う白血球の中でも、最も多い割合を占めるのが好中球ですので、好中球が減少してしまうと、免疫機能に大きな影響が出ます。
プラズマ療法と免疫
免疫を高める効果の一つとして、
プラズマ療法を受けると、白血球の全体数が上昇することがわかっています。
特に、好中球が増えてきて、血中のリンパ球との比率が変わっていきます。
通常では、リンパ球と好中球の比率は1:1ですが、
プラズマ療法を受けていると、1:2の比率へと変化することがわかりました。
免疫の重要性
私たちが生活する環境は様々なウイルスや細菌への感染リスクが常にあります。
インフルエンザや肺炎球菌、食中毒などが上げられます。
予防ワクチンや、感染時の薬などもありますが、最も大切なのは免疫によって「感染する前に」体を守ることです。
自然免疫がしっかりと働くような状態にしておくことこそが、最上の感染対策となります。