日本では雑貨屋の店頭で販売されていることの多いアロマですが、
フランスなどでは薬局でも販売されています。
日本でいうと“漢方”が自然療法の薬として取り扱われているのと同様、
アロマはフランスでは治療や医療の目的として位置づけられ使われています。
精油を医療手段の一つとして使用する意識が伝統的に根付いているといえるでしょう。
日本のアロマオイルボトルの多くは、一つの植物から採れる精油が詰められている小瓶がほとんどです。
ラベンダー、イランイラン、ローズマリー等…。
一方、本場フランスでは複数の植物の精油をブレンドして使うことも多くあります。
植物が持つ成分の効果をUPさせることを相乗効果、
ネガティブな効果を抑えることを相殺効果といいます。
ブレンドによってこの2つの効果が生まれ、シングルオイルには無い大きな可能性をもたらしてくれます。
そして、この精油をブレンドする、という行為は特別な資格を持った者だけが調合を許可されていて、そのおかげで効果的で安全なブレンドアロマを使うことができます。
なぜこれほどブレンドに対して厳しく制限がかけられているかというと、
資格が必要なほどブレンドには知識と計算が必要だからです。
例えば
A.ラベンダー、B.ローズマリー、C.レモングラス
のように、ABCの三種類のオイルがあったとして
・A→B→Cの順番に混ぜたもの
・C→B→Aの順番に混ぜたもの
では、出来上がりの効果などが違ってきます。
これは、混ぜる順番によって構成されていく化学式が変化していくからです。
混ぜる順番ですら効果が変わってきますので、ブレンドとは非常にデリケートなものになります。
ただ、ブレンドすれば良いというわけではありません。
精油同士の相性もありますし、滴数も効果に関係してきます。
精油をブレンドをするためには、精油に関して正しい知識を必要とし、
精油の成分を理解していくことも大切になっていきます。
フランスではアロマのブレンドが200年も前から研究されており、文献なども沢山あります。
研究はもちろん現在でも続けられています。